AWARDS

入賞・表彰式

受賞者一覧
表彰式
審査講評

第3回 最優秀賞と表彰式参加受賞者一覧

最優秀賞 表彰一覧

大谷 寧々  北海道 札幌市立手稲鉄北小1年

「わたしは小さなぼうさいはかせ」

小林 はな  東京都 北区立としま若葉小2年

「しぜんさいがいはこわいよ」

佐藤 優斗  長崎県 島原市立第五小3年

「ふん火のことを調べよう」

常盤 柚莉乃 東京都 武蔵野市立井之頭小4年

「もしものためのそなえ」

木内 真   東京都 青山学院初等部5年

「曽祖父の体験」

横内 新   茨城県 つくば市立谷田部小6年

「我が町に今も残る防災のシンボル」

野村 美稀  岐阜県 土岐市立泉中1年

「「防災士」として」

堀 晴政   東京都 八王子市立松が谷中2年

「意外な危険」

古幡 千香子 長野県 下諏訪町立下諏訪社中3年

「「助けられる側」から「助ける側へ」」

越智 大心  愛媛県 西条農業高1年

「父の姿を見て」

伊藤 綾乃  愛媛県 西条農業高2年

「市民と助け合える高校生防災士を目指して」

毎日新聞社賞

江端 凜  静岡県 榛原郡吉田町立中央小5年

「熱海市へ思いを届け」

日本防災士会会長賞

佐藤 煌太朗 千葉県 千葉市立千城小6年

「防災教室で習ったことを生かして」

篠塚 美釉  愛媛県 西条農業高1年

「防災士の資格取得を目指す理由」

課題図書優秀賞

片山 遥斗  広島県 呉市立波多見小6年

「「バス課長」を読んで」

 

審査員特別賞

宍戸 奏流  東京都 新宿区立四谷小1年

「おかあさんのたんじょうび」

鈴木 潤  香川県 香川大学教育学部附属高松小6年

「伝えたい、ぼく達が考えた避難訓練」

優秀学校賞

青山学院初等部

阿南市立橘小学校

愛媛県立西条農業高等学校

熊野町立熊野中学校

静岡県榛原郡吉田町立中央小学校

島原市立第五小学校

八王子市立松が谷中学校

宝仙学園中学校共学部理数インター

美作市立大原小学校

習志野市立袖ケ浦西小学校

鈴鹿市立大木中学校

優秀団体賞

札幌清田区少年消防クラブ協議会

札幌手稲区少年消防クラブ協議会

第3回優秀賞

おか山 せり 徳島県  阿南市立橘小1年

丸山 英太  徳島県  阿南市立橘小1年

柴原 ゆい  兵庫県  丹波市立春日部小2年

市村 友希  神奈川県 横浜市立綱島小3年

上田 ひまり 長崎県  島原市立第五小3年

大場 妃奈乃 長崎県  島原市立第五小3年

す田 歩   東京都  豊島区立駒込小3年

野入 桃子  福岡県  明治学園小3年

小高 渚人  東京都  星美学園小4年

棚瀬 準三  東京都  三鷹市立第五小4年

中村 虎次郎 北海道  札幌市立平岡公園小4年

長畑 瑛梨子 東京都  白百合学園小学校小4年

吉井 千智  東京都  江戸川区立下鎌田東小4年

平尾 翔夢  岡山県  美作市立大原小5年

堀住 咲月  静岡県  榛原郡吉田町立中央小5年

森 小羽   熊本県  益城町立広安小5年

浦上 ことみ 東京都  晃華学園小6年

長谷川 凜華 東京都  桐朋小6年

佐伯 瑠南  東京都  宝仙学園 中学校共学部理数インター1年

中島 玲佳  東京都  武蔵野大学中1年

栗原 縁   東京都  八王子市立松が谷中2年

川本 百々華 東京都  八王子市立松が谷中2年

佐藤 光   東京都  八王子市立松が谷中2年

杉原 健斗  島根県  浜田市立第四中2年

山田 心晴  北海道  札幌市立平岡中央中2年

楢﨑 楓   広島県  熊野町立熊野中3年

中山 莉里花 広島県  熊野町立熊野中3年

新田 菜友  広島県  熊野町立熊野中3年

松本 淳ノ介 東京都  桐朋高1年

加藤 瑚由  愛媛県  西条農業高2年

近藤 桃子  愛媛県  西条農業高2年

福村 志保美 愛媛県  西条農業高2年

黒須 柊   静岡県  清水桜が丘高3年

今年度は多数の応募から、学校賞も受賞となりました。

学校単位での取り組みは全国的にも珍しく、取組みは素晴らしいとの評価でした。

表彰式

第3回 全国子ども防災作文コンクール オンライン表彰式

 本年もオンライン表彰式を下記のとおり開催いたしました。
賞状授与や審査講評、子ども達の代表による作文の朗読、さらに優秀学校賞の先生方にもご参加いただき、質疑応答や意見交換も致しました。

 全国各地の受賞者は自宅で家族と一緒に、高校生は学校で先生と同席、消防クラブや防災士の皆さまよりの聴講でのご参加や来賓のビデオメッセージも行いました。
全国郵便局長会より、東京都郵便局長会防災士の皆さまにもご参加いただきました。
●日程:令和3年12月4日(土)14:00~15:30
●会場:全国町村会館 第3会議室(東京都千代田区永田町1丁目11-35)

第3回 全国子ども防災作文コンクール オンライン表彰式の模様

左より中島委員 井上委員長 浦野委員、江木事務局長、後列は東京都郵便局長会の皆様


第3回 全国子ども防災作文コンクール オンライン表彰式の模様

表彰状の授与(読み上げて受賞者に賞状を提示、参加者は拍手で祝福しました)



第3回 全国子ども防災作文コンクール オンライン表彰式の模様

大画面背景のモニター画像(受賞者は自宅や学校より参加しました)



第3回審査講評

 「良い作文がそろっているなー」。第3回目の今回のコンクール応募作品はレベルが高くなっていると感じました。ちゃんと自分が訴えたいメッセージが書き込まれています。それも自分の頭で考えたことで借り物の意見ではありません。ですから賞を決めるのに苦労しました。全部を表彰したいな、と思ったほどです。選に漏れた作品も、もう一歩でした。
 さて良い作文というのはどういうものなのでしょうか。審査員のひとりは元新聞記者です。「は、ひ、ふ、へ、ほ」の要素が多いほど大きなニュースになるのだよ、と先輩から教えられました。つまり「はー、と不思議に思うこと」「ひー、と悲鳴を上げること」「ふふふ、と笑えること」「へー、と驚くこと」「ほー、と感心すること」が多いとニュース価値が高く新聞で大きな扱いになるというのです。
 防災に関する作文は新聞記事とは違いますけど、やはり「はひふへほ」の要素があった方が読む人の関心を引きます。普賢岳の噴火で焼けてしまった学校のイチョウの木が奇跡的に芽吹いた話は「はーと不思議に思い」、「へー、と驚いた」ことが素直に書かれていました。実際の地震の体験や、南海トラフ地震の可能性は「ひー」そのものですね。料理好きの女子の防災クッキングの作文はレシピの考案に「ほー」と感心し、「ふふふ」と微笑んでしまいました。
 さて「はひふへほ」を読む人に伝えるためには言語を駆使しなければなりません。つまり書き手の言語能力が問われます。人は言葉を使って考えます。沢山の言葉を知っている方が思考も深まりますし、表現も豊かになります。ではどうしたら言語能力は身につくのでしょうか。小さい時から沢山の本を読むことで自然に言葉を覚えます。そして作文を書けば言葉を上手に使いこなせるようになります。ゲームやスマホに夢中になって本を読まない時代といわれていますが、審査していて本を読んでいる子ども達がおり、立派な作文を書ける子どもが育っていることにホッとしました。
 余談になりますが、算数でも理科でも歴史でも言語能力がなければ理解できません。その言語能力は急に身につくものではなく、小さい時から本を読み、作文を書くしかないのです。受験する時になって慌てても急ごしらえが効かないのが、全ての勉強の基礎である言語能力なのです。防災作文を書いてくれた子ども達は言語能力が優れているからきっといろいろな教科の成績は良いのだろうと想像しました。そうした子どもを育んでいる親や先生方に感謝の気持ちで一杯です。
 とても嬉しかったのは静岡県吉田町立中央小学校から送られてきた作文に付いていた栗原敏史先生の「ひとりの女の子が作文募集をインターネットで見つけ、やってみたいと伝えに来てくれました」というメッセージを読んだ時でした。防災作文を書くことを生徒が自発的に提案して学校を巻き込んでいたのです。
 木の枝が落ちて怖い思いをした中学2年生は、強風で枝が落ちそうで危ない個所を調べていました。ハザードマップを検証して「この場合は避難所に行く。この場合は行かない」と判断している生徒もいました。なんでも鵜呑みにせずに自分の頭で考えているのです。
避難所に行く人が少ないというデータから「避難したくなるような避難所を作るべき」と訴える作文もありました。プライバシーも守れない体育館が多い避難所について行政は見直しを迫られそうです。
 高校生の作文には「防災士の資格を持った建設業者になりたい」など将来の目標をイメージしているものが多かったです。農業高校の生徒は、長引く避難所生活のストレス解消に農作業に的を絞っていて面白いと思いました。一緒に作業することによって絆が生まれ収穫の時の達成感が前向きな気持ちを育むというのです。「助けられる側から助ける側になるのだ」と言う決意は、頼もしいですよね。
 審査では長い時で6時間くらい休みなく作文を読み続けました。目はかすみましたが、読んでいて教えられることが沢山あり、次は「どんな作文かな」と楽しかったです。作文を書いてくれた皆さん、ありがとうございました。また多くの学校の先生方や親御さんが作文の指導をして下さったこと、また地域の防災士会、消防関係者の活動が防災意識の向上につながっていることに感動しています。心から感謝申し上げ審査の講評とさせて頂きます。