入賞・表彰式
第6回最優秀賞と各賞受賞者一覧
最優秀賞 表彰一覧
・北村 実 兵庫県丹波篠山市立城北畑小学校1年
ぼくのぼうさいしゅうかん
・奥村 雅大 和歌山県田辺市立田辺東部小学校2年
ごりょうくんにのったよ
・野尻 怜 埼玉県さいたま市立つばさ小学校3年
「地しんについて」
・大内 麻夕莉 東京都昭和女子大学附属昭和小学校4年
防災はかせになろう!
・坂本 りおな 鹿児島県鹿児島市立和田小学校5年
当たり前じゃない
・榎園 千咲貴 鹿児島県日置市立伊作小学校6年
「防災Day」
・堤 悠真 佐賀県佐賀市立鍋島中学校1年
「昭和28年鍋島水害写真集」を見て
・三輪 樹里 岡山県倉敷市立南中学校2年
いつかのために
・清水 葵生 北海道札幌市立平岡中央中学校3年
自分の役割
・鈴木 小陽 千葉県昭和学院秀英高等学校1年
備えあれば憂いなし
・村井 愛理 石川県北陸学院高等学校2年
能登半島地震を経験して
・後藤 柚奈 愛知県愛知県立津島北高等学校3年
「全員ができる防災を」
毎日新聞社賞
・関田 怜珠 神奈川県洗足学園小学校4年
正しい知識が命を守る
・武山 清怜 神奈川県横須賀市立神明小学校6年
東日本大震災の被災者から
・北野 伊武季 和歌山県和歌山大学教育学部附属中学校3年
「One for all All for one三つの提案」
・舛谷 昊一郎 広島県広島県立広島高等学校2年
生きるという意志
日本防災士会会長賞
・麻木 七翠 鳥取県鳥取大学附属小学校4年
地震のひがいを少なく
・田子森 笑子 福岡県久留米学園高等学校2年
命を守る
・大堀 愛実 茨城県茗溪学園高等学校2年
命を守る防災カード
・酒井 建輝 和歌山県和歌山県立田辺工業高等学校3年
「避難生活体験を通して」
審査員特別賞
・田中 夢芽 広島県広島市立広島中等教育学校1年
備えのアップデート
・三方 実空 愛知県岡崎市立常磐中学校2年
自分を守るために
・グェン ヒュ ギャアン 大阪府大阪府立花園高等学校1年
自然災害と向き合おう
優秀学校賞
・大阪府 大阪市立東小橋小学校
・奈良県 近畿大学附属小学校
・大阪府 堺市立新檜尾台小学校
・北海道 札幌市立山鼻小学校
・神奈川県 洗足学園小学校
・長崎県 島原市立第五小学校
・東京都 昭和女子大学附属昭和小学校
・鳥取県 鳥取大学附属小学校
・大阪府 富田林市立富田林小学校
・和歌山県 和歌山市立三田小学校
・大阪府 大阪教育大学附属平野中学校
・大阪府 大阪明星学園明星中学校
・愛知県 岡崎市立常磐中学校
・鹿児島県 鹿児島市立和田小学校
・佐賀県 佐賀市立鍋島中学校
・鹿児島県 長島町立鷹巣中学校
・愛知県 愛知県立津島北高等学校
・愛媛県 愛媛県立北条高等学校
・福岡県 久留米学園高等学校
・神奈川県 星槎国際高等学校
・徳島県 徳島県立脇町高等学校
・青森県 八戸工業大学第一高等学校
・広島県 広島県立広島高等学校
・三重県 三重県立明野高等学校
・和歌山県 和歌山県立田辺工業高等学校
優秀団体賞
・佐賀県 鍋島まちづくり協議会
優秀賞
加藤 瑛介 愛知県 名古屋市立長根台小学校1年
田中 陽真厘 岡山県 岡山市立平井小学校2年
田中 陽真厘 岐阜県 瑞穂市立生津小学校2年
吉村 光 鹿児島県 奄美市立芦花部小学校4年
徳原 悠介 奈良県 近畿大学附属小学校4年
藤木テオドア 奈良県 近畿大学附属小学校4年
棚瀬 寛久 東京都 成蹊小学校4年
鳥越 奏佑 岡山県 矢掛町立中川小学校5年
松澤 希楽 鹿児島県 鹿児島市立武岡小学校5年
川口 陽太 鹿児島県 鹿児島市立和田小学校5年
四茂野 愛咲 大阪府 堺市立新檜尾台小学校5年
能美 にな 福岡県 明治学園小学校5年
上田 陽葵 長崎県 島原市立第五小学校6年
德留 愛莉 鹿児島県 南さつま市立万世小学校6年
田中 千鶴 大阪府 富田林市立富田林小学校6年
一由 皓大 長野県 長野市立安茂里小学校6年
谷口 慧 佐賀県 佐賀市立鍋島中学校1年
富村 祐子 佐賀県 佐賀市立鍋島中学校1年
中村 ゆあ 鹿児島県 長島町立鷹巣中学校1年
櫻井 美雨 島根県 出雲市立大社中学校2年
脇田 直弥 大阪府 大阪教育大学附属平野中学校2年
中根 寛治 愛知県 岡崎市立常磐中学校2年
中務 凌 大阪府 大阪明星学園明星中学校3年
奥井 諒一 大阪府 大阪明星学園明星中学校3年
田尻 篤識 大阪府 大阪明星学園明星中学校3年
竹下 優偉 福岡県 久留米学園高等学校1年
森田 凱士 埼玉県 興学社高等学院 新越谷校1年
川村 実乃凛 青森県 八戸工業大学第一高等学校1年
中島 玲佳 東京都 武蔵野大学高等学校1年
軸丸 碩士 広島県 広島県立広島高等学校2年
土井 愛祐美 広島県 広島県立広島高等学校2年
野間 日良楽 愛媛県 愛媛県立北条高等学校3年
井下 湧太郎 岡山県立玉野高等学校3年
三歩一 穂夏 徳島県 徳島県立脇町高等学校3年
玉井 玄海 和歌山県 和歌山県立田辺工業高等学校3年
表彰式
第6回 全国子ども防災作文コンクール オンライン表彰式
日程:令和6年12月7日(土)14:00~15:30
会場:全国町村会館 第3会議室(東京都千代田区永田町1丁目)
街路樹のイチョウが黄色に染まる東京都千代田区の会場から、オンライン表彰式を開催致しました。全国から最優秀賞と各部門賞、優秀学校賞や優秀団体賞を受賞された皆様にご参加いただきました。最優秀賞を代表して、堤さん(鍋島中1年)と村井さん(北陸学院高2年)の作文朗読、優秀学校賞の先生方より日頃の防災教育のお取組みをお話いただきました。
第6回審査講評
今回はお二人の審査委員より、講評をいただきました。応募される皆様の参考になるものと思います。審査講評1
「言語能力が高い作文が増えた」というのが今回の作文審査の印象です。人間は言葉によって考え、情報や出来事を理解します。他の方々の発言の意図や背景を推論するのにも言語能力が役立つのです。また自分が人に伝えたいこと、説明したいことにも言語能力が必要で、いわばコミュニケーションの基礎技術が言語能力なんです。自分の意見を述べ、多くの人と話し合い問題解決に持ち込むのも言語能力が高ければスムーズでしょう。
つまり言語能力は生きる力そのものなんです。僕は孫たちに本を沢山読みなさい、と言い続けています。けして勉強しなさい、とは言いません。本を読むと言語能力が身に付きます。算数でも理科でも言語能力がないと理解できないと僕は思います。言語能力を身に付けるのに一番良いのは乱読。しかも本を読むことによって、知らない世界への視野が広がります。今回、言語能力に裏打ちされた作文が多かったことは、とても嬉しかったです。
また長い作文が目立ちました。その中で自分が経験したり肌で感じたこと、自分の頭で考えたことを書いている作文を最優秀賞に選びました。そうした作文は自分が見たシーンやエピソードが書き込まれ、心に響きました。
更に能登半島の地震や豪雨の凄まじい災害に直面した人々や祖父を心配する優しい心根に人間としての絆を感じました。
毎日新聞社賞にはジャーナリスト的な作文などを選びました。瀬戸内海で四国が津波を阻むから我が町は大丈夫と思い込む人々に、激しく問いかける作文には、まさにメディアが必要な資質が溢れていました。僕は1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災(死者6434人、負傷者43792人)の時に毎日新聞東京本社の社会部長でした。当時の日本政府の対応はお粗末極まりないもの。非常災害対策本部長には当然、村山総理が就くべきなのに国土庁長官が命令出来ることが遅れました。一つ例を上げると、運輸省(国土交通省へ改組)が「余震がある」と判断してヘリコプターを着陸禁止にしてしまいました。それは官僚的な平時の判断で、人を救うという緊迫感に欠けたものでした。一刻も早く倒れた建物の下敷きになっている人々を救い出し病院に運ばなければならないのに阪神・淡路大震災では何日も救出されず、亡くなった方々が多いのです。
今回の作文には自分で判断して行動することの大切さを指摘したり、ボランティア活動を通じた学びを書いたものが多く、「考える力」が身に付いた子供、若者を頼もしく思いました。
防災士会賞には選ばれた、「消防士」になる決意を固めた女子の作文は、災害で建物に埋もれた人を救い出すために、けして諦めず瓦礫と闘い続ける消防士に感動するストーリーで、読んでいて涙がこぼれました。
最後に子ども達を見守り、応援し、指導されている親御さん、学校の先生、防災士会、消防関係者に感謝を表明するとともに、これからも子ども達の感性がさらに羽ばたくよう型にはめないことをお願いして審査講評を締めくくらせて頂きます。
審査講評2
初めて審査に参加させていただきましたが、ひらがなで一生懸命書いてくれた小学1年生から、大学のレポートのようなしっかりした高校生の作文まで、いずれも個性豊かで読んでいてとても楽しかったです。そして何よりも、みなさんが日々の暮らしの中でしっかり防災について考えていることに驚きました。北海道の方は屋根の雪下ろしに伴う危険性を、また南の離島の方は台風への備えについて、それぞれどんなリスクがあるか具体的に考えて「いざとなったら、おじいちゃんはこうして助けてあげよう」「私はこうして自分を守ろう」などのイメージもできており、地域に根差した防災意識というものが高まっていると感じました。
その背景には、元日の能登地震で多数の犠牲者が出たこと、8月には宮崎県で震度6の地震があり南海トラフ地震への懸念が強まったこと、さらに各地で豪雨被害が相次いだことなど、2024年に全国規模で大きな災害が起きたことが挙げられると思います。それにより、普段、地震がさほど起きない地域の方でも、災害を自分の身の回りのこととして捉えていました。非常食の賞味期限を確認した際、期限が近いものは、家族で味見をし、お母さんが「昔と違って意外においしいわ」と感激していたとか、非常にユニークな“オリジナル防災訓練法”を発案された方もいて、また、その様子がいきいきと描かれており、真剣な中にもユーモアがあり、読み物としても大変、面白いものも多かったです。
同時に、私自身、新しい学びも色々ありました。ひとつは、学校や地域における「防災教育」の多彩さです。私が小学生の頃は、年に1度、校庭にみんなでゾロゾロ・だらだらと避難するような訓練しかありませんでしたが、作文では地震を想定した合宿や、起震車体験の様子が書かれており、今は、体験型の防災教育が充実していることがわかりました。こんな実践的な訓練なら、いざ災害が起きても生かせるはずと心強く感じました。
もう一つの発見は、家電の進化による落とし穴です。たとえば停電時、ひと昔はどこの家庭にもあった乾電池式のラジオがないので情報が取れない。また、トイレが自動洗浄タイプなので、手動での流し方がわからない…など、思わず「なるほど~」とうなるような発見がいくつもあり、勉強になりました。
そんな多彩な作文の中でも、思わず引き込まれるのはどんな作文か?それは、やはり、「お父さんやおばあちゃんと、昔の地震についてこんな話をしたよ」「電気がないと何もできなかったよ」など、みなさんの体験の中から出てきた言葉です。難しい言葉を知らなくても、上手な文章が書けなくても大丈夫。こんな事感じたんだ、聞いてよ!という情熱のある作文を、ぜひお待ちしています。